札幌市東区は札幌市の北東部に位置し、10区の中で北区に次いで2番目に人口が多い区です。札幌市と合併前の札幌村の時代から農業が盛んで、北東部ではたまねぎ栽培を中心とした畑が広がっています。たまねぎの品種の札幌黄(さっぽろき)が有名です。工業が盛んな区でもあり明治時代からさまざまな工場が立地しており、鉄工団地、工業団地があります。JR北海道苗穂工場、食品工場、卸売センターなどもあり商業も盛んです。
区内には市営地下鉄東豊線、バスなどの公共交通機関の路線も充実しており札幌中心部へのアクセスが可能です。主要道の環状線、国道274号線(札幌新道)、国道275号線(北1条雁来通)、札樽自動車道が通っており、JR函館本線の苗穂駅があります。また道内の主要都市間を結ぶ丘珠空港があり、札幌市の中心部から近距離にある空港のため多くのビジネス客、観光客に利用されています。
東区は現在の北13条東16丁目付近に慶応2年(1866年)大友亀太郎が御手作場(幕府の直営農場)、用水路、道路、橋を造って農民を移住させたことが始まりです。明治になると本州の各県から多くの人たちが移住し、札幌村などの村落が数多く誕生しました。昭和30年には札幌村と札幌市が合併し、昭和47年札幌市が政令指定都市の指定となり、東区となりました。2022年4月には区制50周年を迎えました。
東区内にある札幌市農業体験交流施設「サッポロさとらんど」は札幌ドーム約14個分の広さがあり、芝生公園、花畑や農園、バーベキューができる炊事広場、バター作り、ソーセージ加工などの農業体験、季節の野菜が収穫できる収穫体験などができ、ヤギ、ウサギ、馬などの動物と触れ合えるふれあい牧場があります。
札幌市の街を緑で囲む構想により計画的に造られた総合公園「モエレ沼公園」は世界的に有名な彫刻家イサム・ノグチが基本設計を手掛け、春には桜、夏には水遊び、秋は紅葉、冬はスキーやそり遊びができ四季を通して楽しむことができます。他にも全天候型スポーツ施設の札幌コミュニティドーム「つどーむ」があります。